東京ゲームタクト2017で開催された「植松伸夫トークショー(仮)」に行ってきました。最後まで「(仮)」がついたままでしたが笑、「植松さんとアレンジャーの関係性」が今回のテーマ。植松伸夫、アレンジャーの成田勤、中山博之の3人での講演でしたが、グラブルや最近のFFシリーズ作品はこのチームでやっています。
作曲家とアレンジャーの関係
作曲:植松伸夫 編曲:成田勤
編曲の役割自体もピンとこない方も多いと思いますが、例えばメロディーとコードがあってそれをどう調理するのか。オーケストラ、ロック調にするのか、コードを別のコードに置き換えて印象を変えるのか、ピアノやパーカッションを入れるのか。
「曲を最大限に魅力的にする作業」つまりこれですね。
現在植松さん1人で楽曲制作するだけでなく、アレンジャーさんと共同で制作することも多い様子。自分ひとりでも制作しようと思えば出来るが、他のクリエイターの個性が欲しいと話されていました。しかし、植松さんの曲を編曲するのは恐れ多いですね。実際成田さんは植松さんのイメージに沿うように作りすぎて、逆にダメ出しされたらしいです。
曲をわかりやすく作る利点
「カッコイイけど自己満」
これって制作者には良くある話だと思います。異常に芸術性の高いコードワーク、メロディーラインが斬新。もちろん良し悪しだと思うのですが、それが皆さんの耳に届きやすいかは別なんですよね。
中山さんは、植松さんからもらった曲を複雑にし過ぎて、レコーディングの際にミュージシャンの方が弾けずに、その場で楽譜を書き直したというエピソードを紹介していました。スタジオミュージシャンはレコーディング当日に楽譜をもらい演奏することがあり、限られた時間で録音しないといけないんですよね。植松さんはレコーディングを想定して、他の人でも弾けるように、意識して曲を作ることもあるとのこと。
レベルが高すぎる。
最後に
どのアレンジが気に入っているかなど、3人で具体的に曲名をあげて話していましたが、本当に自分の曲が大好きなんだなぁ「神曲」なんて言ってましたから笑。何より自分の曲が好きで、作曲者同士リスペクトがある。そしてホントに子供笑。雑談や裏話も多かったんですが、植松さんめちゃめちゃ無邪気でした。
今まで漠然と「ゲーム音楽が好き」って言ってきましたが、それ以前に植松さんの創る曲が好きだと気付きました。ここ数ヶ月はゲーム音楽をあさって聞いていましたが、やっぱり植松さんに行き着くんですよね。やっと分かった、目標は植松さんだ(雲の上)。
「FFシリーズに植松伸夫あり」僕もそういう存在になりたいです。
余談ですが、質問や交流できる時間がなかったのは心残りでした。この日のために新品でFF7のサントラ買って、僕が作った曲のCDを焼いて用意してたんですが笑。